2社間ファクタリング――「問題点は何か」と問うと、見えてくるのは構造的な危うさです

不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

「2社間ファクタリング 問題点は」と検索すると、AIは次のように整理する。
手数料が高い、リスクがある、悪徳業者に注意――つまり「気をつければ使える」という前提で語られる。
しかし本当にそうだろうか。
問題は個々の注意点ではなく、仕組みそのものに内在する危険性にある。


1 「手数料が高い」で済ませてはいけない――実質は超高利負担です

AIは「手数料10〜30%程度」と言う。
この表現の最大の問題は、その重さを軽く見せてしまうことだ。

10%でも、30%でも、月次回転すれば実質的には超高利である。
銀行なら到底成立しない負担水準が、「ファクタリングだから利息ではない」と名前だけを変えて目の前に置かれる。

構造としては「未来の売掛金を前借りし、その代償として高額のコストを払い続ける」仕組みだ。
延命はできるが、損益は蝕まれる。
これを単に「割高」と表現するのは、実態を過度に柔らかくしていると言わざるを得ない。


2 審査が厳しいというより「疑いを前提にした取引」です

AIは「審査が比較的厳しい」と説明する。
だがここで起きているのは単なる与信審査ではない。

2社間契約では、売掛金が入金された後に利用者が資金を流用してしまうリスクが常に想定される。
つまり取引の前提にあるのは、相互の信頼ではなく「不正の可能性」だ。

その結果、財務内容の細かいチェック、取引履歴の検証、問答無用の契約条項が積み重なる。
形式上は資金調達だが、心理的には「監視と疑念に基づいた関係」になりやすい。
これを単に「審査が厳しい」と表現するのは生ぬるい。
本質は、疑いを前提として設計された金融スキームであることだ。


3 「登記でバレるかもしれない」という時点で、すでに矛盾しています

AIは「債権譲渡登記で利用が露呈する可能性がある」と指摘する。
ここに、2社間ファクタリングの構造的な矛盾がある。

メリットとして宣伝されるのは「取引先に知られない」こと。
しかし法的保全を強めるほど、結局は外部から見える状態になる。

つまり「バレないことが売り」でありながら、「守ろうとするとバレる可能性が高まる」という自己矛盾を抱えている。
秘密裏の資金繰りに依存しつつ、同時に法的安定性も求める。
この綱渡りの中で経営者は疲弊していく。


4 悪徳業者が紛れ込みやすいのではなく、構造自体が温床になっています

AIは「悪徳業者が紛れ込みやすい」と表現する。
しかし、ここも本来の論点がずらされている。

規制が不十分な市場
高額手数料が事実上容認されている現実
追い込まれた企業しか利用しにくい特性

これらが重なれば、悪質業者が自然に寄りつくのは当然である。
偶然紛れ込むのではなく、吸い寄せられる土壌が整っている。

だから問題は業者の質ではない。
高リスク・高コスト・情報非対称性に依存して成立する市場構造そのものが、悪質化しやすいのだ。
この意味で、2社間ファクタリングは「合法ヤミ金」と呼ばれても仕方がない領域に近づいている。


5 支払いプレッシャーは、経営者心理を確実に追い詰める

AIの説明では「支払いの手間とプレッシャー」とさらりと表現される。
しかしここにあるのは単なる事務的手間ではない。

入金があれば「すぐ返さねばならない」
遅れれば「督促が来る」
場合によっては「取引先に通知される可能性がある」

つまり、資金繰りを楽にするはずの仕組みが、心理的には常に首元を締める圧力になる。
この状態で経営判断の冷静さが保たれる方が珍しい。
「次もまた使うしかない」という思考に追い込まれていく。
依存構造が固定化する理由は、数字だけでなく心理にある。


結論 問題点は「個々の注意事項」ではなく、依存を前提とした構造そのものです

AIの回答は、一見すると冷静で客観的に見える。
しかし並んでいるのは、「気をつけて使いましょう」という前提に立った項目列挙だ。

2社間ファクタリングの問題は、
・高コスト
・高リスク
・秘密性への依存
・心理的プレッシャー
・悪質化しやすい市場

これらが結合し、経営者を抜け出しにくい状態へ追い込む点にある。

だから問うべきは「問題点は何か」ではない。
本当の問いは、「なぜここまで問題点だらけの手段に頼らざるを得ない状態まで来てしまったのか」ということである。

そこから目をそらしたまま、「注意すれば便利です」と語るのは、あまりに無責任だと言わざるを得ない。