業者だけが悪者では成立しない
2社間ファクタリング、合法ヤミ金、脱法金融がここまで拡大したのは、業者の巧妙さだけでは説明できない。検索、広告、アフィリエイト、比較サイト、送客メディア、コンサル、紹介者。入口と拡散の装置がなければ、ここまで市場は肥大化しない。業者は中心にいるが、周辺装置が回転しなければ回収は成立しない。
“儲かる側”が沈黙する構造
広告費、紹介料、成果報酬。誰かが確実に儲かる構造がある以上、沈黙は合理的な選択になる。問題提起は収益を減らす。収益を減らす行為は、ビジネスとしては非合理である。結果として、沈黙が市場のデフォルトになる。誰も声を上げないのではない。声を上げない方が合理的だから、上がらない。
専門家の“関与しない自由”が被害を温存する
士業、コンサル、顧問。彼らは直接の当事者ではないため、関与しない自由を持つ。危険なスキームに踏み込んで止めに行けば、トラブルを抱える。関与しなければ、責任は発生しない。結果として、見て見ぬふりが専門的判断として正当化される。中立は安全だが、被害の抑止にはならない。
メディアは“売れる話題”しか扱わない
脱法金融の被害は地味で、証明が難しく、構造が複雑だ。炎上もしにくい。メディアは売れる話題を優先する。売れない被害は、存在しない被害として処理される。報じられない問題は、社会問題にならない。社会問題にならない限り、規制は動かない。
結語|止めない側の沈黙が市場を完成させた
2社間ファクタリングの市場は、誰か一人の悪意で成立したのではない。
止められない行政、儲かる広告、関与しない専門家、扱わないメディア。
それぞれが合理的に沈黙した結果、市場は完成した。
止めない全員が、この構造の共犯者である。

