■ 雪だるま式「ファクタリング負債」、それでも使うのか?
引用元の実例は痛ましい:
「ファクタリングの支払いを返済するためにファクタリングを利用する」 …20社ものファクタリングを利用し、まさに“ドロ沼地獄”へ落ちていった。
これは単なる失念ではなく、構造的な依存の罠そのものである。資金繰りの緊急手段として「一度は便利」と思わせ、次々と追加契約を誘い、結果的に返済を無限ループ化させる。これは立派な脱法金融スキームであり、合法ヤミ金のレールに沿って中小企業を葬り去っていく。
■ 利用回数の半数が“常習者”──ユーザーの声が示す恐るべき現実
「ファクタリングを1回だけ使った」のは25.3%。「10回以上」のヘビーユーザーも24.9%とほぼ同等。つまり、利用者の多くが繰り返しファクタリングを余儀なくされている現実が存在するのだsaisei-fund.com。
これは単なる「便利だからリピート利用」とは違う。「逃れられない依存状態」に追い込まれているのだ――これこそ脱法金融構造の毒性である。
■ 売掛金が“借金”になる恐怖──構造としての破綻
健全なファクタリングでは、売掛債権を前倒しで買い取ってもらう代わりに手数料を支払うのみ。借入金ではなく、返済義務を意図的に隠す形態であるはずだ。
だが、この引用先のように「返済するために借りる」という構図が現実化している時点で、その取引はファクタリングではなく、実質的な貸金になっている。
さらに、地元のファクタリング業者の多くは「即日払い」「分割返済可能」などの甘い言葉で中小企業を誘い、簿外債務として資力を蝕む“合法ヤミ金”と化している。
■ 手数料は資金繰りの毒──諸刃の剣どころか破壊兵器
引用先でも指摘されているが、手数料が資金繰りに致命的打撃を与えるのは当然である。
たとえば手数料20%のファクタリングを繰り返せば、利益そのものが丸ごと奪われ、事業の継続性が脅かされる。借入よりも高くつくにも関わらず、ファイナンスとして正当化される理由がない。すでにこれは合法ヤミ金の金利構造そのものである。
■ 「緊急避難」の名の下に搾取こそ進行する
引用記事では、「緊急避難としてのファクタリングは悪くない、その後の黒字化が肝」という視点がある。
だがここには非常に微妙な欺瞞が混ざっている。すなわち、「使ってしまってから改心すればいい」という態度が、資金繰りドロ沼への構造的な導入を許すアドバイスになっているのだ。
結果的に、再建よりも「継続的な借金=ファクタリング依存こそが当たり前」になってしまう。構造的に合法ヤミ金に呑み込まれる典型的パターンである。
■ 脱法じゃなく脱出が必要──本当に必要なのは“制度改変”
筆者の言う通り、経営者には黒字化設計が必要である。しかし、その設計自体が、脱法金融という害悪パラダイムの中で語られている以上、これは“焼け石に水”にすぎない。
本当に必要なのは:
- 2社間ファクタリングの“貸付構造”に切り込む制度改変
- 手数料の上限規制、貸金業登録義務を課すこと
- 中小企業救済策として、銀行融資や再生ファンドの低利化、保証制度の強化
この三本柱こそ、ファクタリング依存を社会悪から取り除く唯一の方法である。
■ まとめ──合法ヤミ金ではなく、“正規金融”を選べ
- ファクタリング地獄は、中小企業を狙った合法ヤミ金構造である。
- 雪だるま式の負債ループに飲まれた時点で、**構造的に“脱法金融”**の被害者となる。
- 今必要なのは、「目先の手術」ではなく、システムそのものへのメスだ。
借入ではないと言いながら利息以上の手数料を課し、依存が常態化した時点でその取引は貸金そのものだ。それを「ファクタリング」として売る業者は、強烈に社会悪=脱法金融を広げる加害者であることを自覚すべきだ。
そして行政はもちろん、我々も声を上げよう──「合法ヤミ金」「脱法金融」という言葉を、もっともっと社会に響かせるために。

