最近、「ファクタリングは違法の可能性がある」「手数料40%は危険」という煽りコラムをよく見かけます。
しかし、その多くは法的根拠や実務知識が不十分で、読者を必要以上に不安にさせてしまっています。
本記事では、ファクタリング業界の実務を踏まえて、
- 違法と合法の境界
- 手数料の正しい相場
- 償還請求権の有無によるリスクの違い
- 安全な業者を見極めるチェックポイント
をわかりやすく解説します。
1. 「手数料40%=違法」は誤解です
よくあるコラムでは、
「手数料40%は年利換算で240%。違法かどうかは微妙なライン」
と書かれていますが、これは半分正しくて、半分誤解を招きます。
違法と判断されるのは「金利」ではなく「実質年率」
- ファクタリングは「貸金」ではなく「売掛債権の譲渡」なので、原則として利息制限法の適用外
- ただし、実質的に貸付とみなされるケースでは「実質年率」で違法性を判断されることがある
- その場合、年利200〜300%を超えると公序良俗違反と判断される可能性がある
つまり、40%という単発の手数料だけで「違法」と断言するのはミスリードです。
重要なのは「手数料の総額」と「取引期間」から計算した実質年率なのです。
2. ファクタリング手数料の正しい相場
実務上、ファクタリングの手数料は以下が一般的です:
| 取引形態 | 手数料相場 | 資金化スピード | 信用情報への影響 |
|---|---|---|---|
| 2社間ファクタリング | 5〜15% | 即日〜2日 | 基本なし |
| 3社間ファクタリング | 1〜5% | 1〜2週間 | 基本なし |
注意:
20%を超えるような高額手数料を請求する業者は、慎重に精査する必要があります。
「40%=違法」という雑な表現よりも、相場感を正しく知ることが重要です。
3. 償還請求権の有無で大きく変わるリスク
一部の煽りコラムでは「手数料が高いとリスク回避にならない」と書かれていますが、これはかなり乱暴な説明です。
実際には、償還請求権の有無によってリスクは大きく変わります。
- 償還請求権あり:売掛先が倒産した場合、利用者が買い戻し義務を負う
- 償還請求権なし:売掛先が倒産しても利用者は返済不要(業者がリスクを負担)
償還請求権なしの場合、手数料が高いのは当然です。
「高い=損」ではなく、「高い=リスクを業者に転嫁している」という構造を理解する必要があります。
4. ファクタリングは大口資金調達には不向き
煽り系コラムでは「3000万円を調達するには5000万円の売掛債権が必要で効率が悪い」と書かれています。
確かにその通りですが、これは本質的な批判ではありません。
ファクタリングは本来、
- 売掛金の早期回収
- 短期的な資金繰り改善
を目的とするもので、何千万円単位の大口調達には向きません。
「効率が悪い」というより、使い方を間違えていると考えたほうが正しいです。
5. 安全なファクタリング業者を見極める4つのチェックポイント
ネットには誤情報が多いので、コラムよりも自分で見極める力が大切です。
最低限、以下を確認しましょう:
- 手数料率の明示
相場より極端に高額な手数料を請求する業者は要注意。 - 償還請求権の有無
どちらの契約か必ず確認。リスクが大きく変わります。 - 契約書の内容
ファクタリングは契約書の文言が命。曖昧な表記はNG。 - 実績と口コミ
登記や評判を調べることで、悪質業者を避けやすくなります。
まとめ
- 「手数料40%=違法」は大きな誤解
- 重要なのは実質年率と相場感
- 償還請求権の有無でリスクは大きく変わる
- ファクタリングは短期資金向きで、大口調達には不向き
ネット上の煽り系コラムをうのみにせず、事実ベースで正しい知識を身につけることが、
経営者にとって最も大切です。

