私は横浜で小さなWeb制作会社を経営しています。
クライアントは中小企業が中心で、入金サイトは長く、請求書を出してから入金まで45日以上かかることもありました。
社員は2人。外注デザイナーの支払いも自分で立て替える必要があり、資金繰りはいつもギリギリでした。
ある日、Web広告で「請求書即日現金化・審査落ちでも救済可能」と書かれているのを見つけました。
最初は「審査落ちしたら終わりか」と思っていたので、少し希望が持てる文言でした。
無料相談フォームに必要事項を入力すると、すぐにチャットで担当者から連絡が入りました。
「過去に審査でお断りされた場合も、弊社の特別救済枠で再度審査できます」とのこと。
初回の審査では、私の提出した請求書や取引先情報では不十分だと言われ、入金は叶いませんでした。
しかし、救済枠の案内に従い、追加で免許証の裏面、過去の取引履歴、さらに通帳の写しまで提出。
提出作業はスマホとパソコンを駆使して2日かかりました。
正直、時間と手間がかかるのに、担当者の対応は丁寧で、安心感を抱かせる巧妙さがありました。
そして入金されたのは50万円。請求書は70万円で、手数料は20万円、つまり約30%です。
手元に残るのは半分以下。
でも「救済してくれた」と思うと、仕方がないと納得してしまいました。
その後も数回、再審査や特別枠の案内が届き、結局半年で5回以上利用しました。
繰り返すうちに、資金の大半は手数料に消え、現金はほとんど残りません。
さらに悪夢は情報の二次利用でした。
提出した取引先情報やメール、通帳の写しが、別の広告業者や紹介業者に渡っていたようで、
「新しい資金調達案件のご案内」や「お得な優遇枠」の営業メールが日に何度も届くようになりました。
最初は便利だと思っていたサービスが、知らない間に私の情報を資金化するツールになっていたのです。
心理的にも追い詰められました。
請求書を売っても返済が追いつかず、生活費のやりくりで頭がいっぱい。
夜も眠れず、社員の給与や外注費をどう工面するかで神経が擦り切れました。
便利そうに見える「救済案内」は、私を依存させ、資金も精神も絞り取る罠でした。
結局、弁護士に相談してわかったのは、この「救済枠」は、単なる再審査ではなく、
手数料をさらに高く取るための巧妙な仕組みであるということ。
契約上は合法に見えますが、実質的にはヤミ金レベルの負担です。
私はこの経験を通して、便利そうな言葉に騙されず、
どんな「救済」や「特別枠」も、裏に潜むリスクを確認することが最も大切だと学びました。

