【寄稿】“AI審査の光と影” 第4回

ファクタリングの違法性と契約について

第4回:倒産経験者の再起戦略と合法ヤミ金の罠 ― 見えない壁を突破する


■ 倒産後の孤立と新たな脅威

 私は高橋雅也(仮名)、45歳で一度会社を倒産させた。
 倒産そのものは衝撃だが、それ以上に厳しいのは倒産後の社会的孤立だった。

 資金は消え、取引先は離れ、信用情報は黒塗りになった。
 さらにAIスコアは低評価を反映し、融資や補助金は拒否される。
 その瞬間、経営者としての選択肢は極端に狭められる。

 そして現れるのが、**「合法ヤミ金」「危険金融」**と呼ばれる業者だ。
 名前は「再建コンサル」「再起支援ファンド」「信用再生マネジメント」といった“善意装い”の形を取る。
 しかしその実態は、法の網をかいくぐり、倒産者の弱みに付け込む収奪モデルである。


■ 善意に見える罠 ― 契約書の罠

 ある日、私の元に届いたメールにはこうあった。

 「倒産者向け、再建支援プログラム。AIスコアが低くても融資可能!」

 倒産直後の私は、希望にすがる思いで面談に応じた。
 相手は丁寧で落ち着いた声で、私の話を聞きながら契約書を提示した。

 表紙には「信用再生マネジメント契約」とある。
 内容を読むと、合法の範囲で資金調達を支援するとあるが、詳細は巧妙に隠されていた。

  • 事務手数料25万円
  • 成功報酬30%
  • 月額コンサル費7万円
  • 解約違約金50万円

 表面上はコンサル料だが、実質的には「合法ヤミ金」の仕組みそのもの。
 借入金利のように資金が積み上がり、倒産者の体力を削る構造だ。


■ 「なぜ摘発されないのか」

 合法ヤミ金が堂々と存在する理由は明確だ。

  1. 形式主義の法律
     貸金業法は「融資」に対して規制するが、再建コンサルは「融資ではない」と主張できる。
  2. 制度の空白
     AIスコア社会では、信用が失われた人は行政支援や金融支援を受けられず、抜け道に陥りやすい。
  3. 弱者の心理を利用
     倒産者は焦り、弱みにつけ込まれやすい。
     善意に見える契約も、実は逃げられない罠にすぎない。

■ 再起をかけた戦略

 倒産者は、合法ヤミ金や危険金融を避けるだけでなく、再起の道を自ら設計する必要がある

  1. 情報の可視化
     AIスコアの評価項目、金融機関の審査基準、業界の標準を理解する。
     データを自分の行動設計に活かすことで、スコアのブラックボックスをある程度攻略できる。
  2. 合法的ルートの確保
     地銀、信用金庫、政府系金融機関など、対面評価が残るルートを活用する。
     AI評価だけに依存しない複線戦略が鍵。
  3. 挑戦と改善の可視化
     新規事業や改善努力は、資料や報告書で可視化して金融機関に示す。
     AIが見落とす「人間の意図」を補完する手段になる。

■ 心理的再建と再起の価値

 倒産者が最も苦しむのは、信用の喪失よりも心理の追い詰められ方だ。
 失敗の履歴、社会的孤立、合法ヤミ金の誘惑。
 これらを乗り越えるには、経営者自身が精神的な強さを再構築するしかない。

 私の場合、家族や信頼できる友人の助けもあったが、最も支えになったのは、
 「自分は再起できる」という強い意志だった。


■ まとめ:合法ヤミ金を避け、未来を取り戻す

  1. 倒産後の世界には、見えない罠がある
  2. 善意の仮面をかぶった危険金融が横行している
  3. 再起の鍵は「情報理解」「合法的複線」「心理的覚悟」にある

 倒産は終わりではない。
 しかし、AIスコア社会と合法ヤミ金の現実は、再起の難易度を極限まで上げる。
 だからこそ、知識と覚悟を武器に、未来を自分で作る覚悟が必要なのだ。