近年増えている “オンライン完結/最短即日/業界最安級” を掲げるファクタリングLP。
その多くが、見た目はクリーンで洗練されているが、内部構造は旧来の高コスト2社間ファクタリングと何一つ変わらない。
むしろ、広告表現が高度化した分だけタチが悪い──。
以下では、典型的な欺瞞構造をぶった切っていく。
■1|「低手数料」表記のトリック
LPをよく見ると、
・下限は目立つ場所
・上限はデザインに溶かし込み
・追加費用の言及は後半
という“視線誘導”が徹底されている。
下限3〜5%を掲げているところに限って、実態は 20%が中央値。
100〜300万の小口案件は、結局 相場どおりの高レート になる。
これは悪質というより、もはや
「業界最安級」と書けば安くなるわけではない
という当たり前の事実を逆手に取った広告技法である。
■2|“最短◯時間”は、実務では成立しない
よくあるLPは「最短◯時間」「オンライン完結」を連打する。
だが、請求書の債権性確認、取引先ヒアリング、書面チェックなどを本当に短時間でやろうとすれば、
審査が雑になるか、実際には翌営業日以降の回答になるかの二択。
“最短”という言葉は、
「極稀にそうなることもある」だけの話で、通常運用とは無関係 である。
■3|“柔軟な審査”は「掛け目が低い」の言い換え
中小企業が本当に求めているのは
「取引先への通知なし」「妥当な掛け目」「継続利用した際の負担軽減」
の三点だ。
しかし例のLP群が強調する“柔軟さ”の正体は、
掛け目(買取率)を落とすことでリスクヘッジしているだけ。
柔軟→実際は「低掛け目・実質高コスト」
という構造を覆い隠している。
■4|「利用者満足度◯%」系の根拠がゼロ
例のLP群は決まって“トップクラス”“選ばれる理由”“高満足度”を表示する。
だが、
・調査主体の表記なし
・母数不明
・評価の基準も不明
この三重苦で、統計としての価値はゼロ。
つまり
“根拠のない好印象”をデザインで貼りつけているに過ぎない。
■5|特に危険なのは「全国対応 × 実績多数 × 新設企業」の組み合わせ
最近増えたLP型企業に共通するのは、
会社設立が異常に新しい こと。
金融に準ずる領域で「会社設立1〜2年」「所在地はバーチャル可能性あり」は、通常なら懸念になる。
理由は単純で、
ファクタリング企業の撤退・夜逃げは、利用中企業のキャッシュフローを直撃する。
新興であればあるほど、倒産時の連鎖リスクが跳ね上がる。
■6|“財務改善サポート”などの横展開は、逆に危険信号
LPには“コンサルティング”“財務改善”“経営伴走”など耳障りのいい言葉が並ぶ。
しかし、多角サービスを売りにしている企業ほど、
ファクタリング専業の知識が薄く、肝心の債権管理が雑になる。
中でも危険なのは、
「資金調達の専門家」を名乗りつつ、
自社のファクタリングしか解決策として提示しない構造。
それは専門性ではなく、
単なる囲い込み だ。
■結論:
“LP型ファクタリング”は見た目が綺麗になっただけで、
実態は旧来の高負担モデルとほぼ同じ。
ユーザーが惑わされる最大のポイントは、
デザインの清潔感 × スピード × 下限手数料
の三点が相乗効果で“まともに見えてしまう”ということ。
だが、本質はいつも同じだ。
- 実質手数料は高い
- 掛け目が低い
- 継続利用を前提とした構造
- 新興ゆえに事業継続リスクが高い
ファクタリングの危険性は、UIの美しさで誤魔化せるものではない

