不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

2社間ファクタリングに手を出す直前、必ず起きている「判断の歪み」

2社間ファクタリングは、冷静な経営判断の末に選ばれているわけではない。むしろその逆で、判断能力が壊れかけた瞬間にだけ成立する金融商品だ。 ここを直視しなければならない。 多くの利用者は「高い」「危険そう」「本当は使いたくない」と分かっている...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

2社間ファクタリングに手を出す直前、必ず起きている「判断の歪み」

2社間ファクタリングは、冷静な経営判断の末に選ばれているわけではない。むしろその逆で、判断能力が壊れかけた瞬間にだけ成立する金融商品だ。 ここを直視しなければならない。 多くの利用者は「高い」「危険そう」「本当は使いたくない」と分かっている...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

2社間ファクタリングを使わずに済んだ事例の共通点

――踏みとどまれた企業に、特別な条件はなかった 2社間ファクタリングを「使わずに済んだ企業」には、資金繰りが楽だったわけでも、経営が優秀だったわけでもない。 共通しているのは、ほんのわずかな“違い”だけだ。 ① 「即日」「今すぐ」という言葉...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

国家賠償三要件を「二重不作為」で再整理する

――違法性・作為義務・因果関係の構造 ■ 問題は一つの不作為ではなく二重の不作為である 行政不作為による国家賠償を論じるとき、最大の難関は違法性の認定である。単に行政が何もしなかったという事実だけでは、国家賠償法第一条の違法性要件は満たされ...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

責任主体の切り分け

――金融庁・国・内閣・国会、誰が止める義務を負っていたのか ■ 問題は「誰が悪いか」ではなく「誰が止められたか」である 行政不作為を論じる際に、最初に整理すべき視点がある。問われているのは、誰が最も悪質だったかではない。誰が、法的に見て止め...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

金融庁の沈黙

――なぜ脱法スキームは「止められなかった」のではなく「止めなかった」のか ■ 行政は自由に沈黙できる立場にはない まず確認すべき前提がある。金融庁は政策官庁でも、裁量官庁でもない。金融庁は法律によって監督義務を課された規制官庁であり、その権...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

脱法スキームの完成形

――高率手数料と継続依存は、どのように設計されたのか ■ ここから先は、金融ではなく「ビジネスモデル」の話である ここまで見てきたとおり、二社間ファクタリングは、実質的に貸付であり、しかも行政の沈黙の中で拡大した脱法市場だった。 しかし、こ...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

金融庁の沈黙

――なぜ脱法スキームを放置できたのか ■ 問題は、違法性ではなく「沈黙」である ここまで見てきたとおり、二社間ファクタリングの実質貸付性は、かなり早い段階から、判例の中で繰り返し指摘されてきた。 償還請求権付きスキーム。高率手数料。回収代行...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

実質貸付性の判例整理

――裁判所は、2社間ファクタリングをどう見抜いてきたのか ■ 「合法とされてきた」という説明は、事実ではない 二社間ファクタリングについて、業界や行政はしばしばこう説明してきた。 長年、合法とされてきた取引である。違法性は、最近になって問題...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

脱法ファクタリングとは何か

――なぜ「2社間ファクタリング」は最初から歪んでいたのか ■ ここから問うのは、責任ではなく構造である ここまで検討してきたのは、行政の不作為と国家の責任であった。 しかし、もう一つ、より根本的な問いが残っている。 そもそも、二社間ファクタ...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

止められた市場を止めなかった国家の責任

■ この問題は、悪質業者の話ではない 本連載で検討してきたのは、特定の業者の違法性ではない。 二社間ファクタリングという市場が、なぜ長期間にわたり放置され、拡大し、無数の中小企業を破綻に追い込んだのか。その制度的責任である。 被害は、偶然に...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

時効・除斥期間と救済の限界

――なぜ多くの被害は、法廷にすら届かないのか ■ 国家賠償に立ちはだかる、最大の現実的障壁 国家賠償理論をどれほど精緻に構成しても、最後に立ちはだかるのは、極めて現実的な壁である。 時効と除斥期間である。 国家賠償法の請求権は、民法の不法行...
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責任主体の切り分け

――金融庁・国・国会・内閣のどこに責任は帰属するのか ■ 国家賠償の被告は「国」だが、責任主体は一つではない 国家賠償請求において、形式上の被告は常に「国」である。 金融庁を被告として直接訴えることはできない。国会や内閣も、訴訟上は独立した...
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国家賠償三要件の再整理

――「監督不作為」と「立法不作為」は、どこで国家責任に変わるのか ■ 国家賠償の争点は、常に三つに集約される 国家賠償法一条に基づく請求が成立するかどうかは、最終的には三つの要件に帰着する。 違法性。過失。因果関係。 行政訴訟において、この...