不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

脱法ファクタリングとは何か

――なぜ「2社間ファクタリング」は最初から歪んでいたのか ■ ここから問うのは、責任ではなく構造である ここまで検討してきたのは、行政の不作為と国家の責任であった。 しかし、もう一つ、より根本的な問いが残っている。 そもそも、二社間ファクタ...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

止められた市場を止めなかった国家の責任

■ この問題は、悪質業者の話ではない 本連載で検討してきたのは、特定の業者の違法性ではない。 二社間ファクタリングという市場が、なぜ長期間にわたり放置され、拡大し、無数の中小企業を破綻に追い込んだのか。その制度的責任である。 被害は、偶然に...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

時効・除斥期間と救済の限界

――なぜ多くの被害は、法廷にすら届かないのか ■ 国家賠償に立ちはだかる、最大の現実的障壁 国家賠償理論をどれほど精緻に構成しても、最後に立ちはだかるのは、極めて現実的な壁である。 時効と除斥期間である。 国家賠償法の請求権は、民法の不法行...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

責任主体の切り分け

――金融庁・国・国会・内閣のどこに責任は帰属するのか ■ 国家賠償の被告は「国」だが、責任主体は一つではない 国家賠償請求において、形式上の被告は常に「国」である。 金融庁を被告として直接訴えることはできない。国会や内閣も、訴訟上は独立した...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

国家賠償三要件の再整理

――「監督不作為」と「立法不作為」は、どこで国家責任に変わるのか ■ 国家賠償の争点は、常に三つに集約される 国家賠償法一条に基づく請求が成立するかどうかは、最終的には三つの要件に帰着する。 違法性。過失。因果関係。 行政訴訟において、この...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

立法不作為との併合責任

――制度を作らず、監督もせず、放置した国家の過失 ■ 問題は「監督しなかった」ことだけではない 二社間ファクタリングをめぐる行政責任は、監督不作為だけでは完結しない。 より本質的なのは、この市場が長期間にわたり、明確な法的枠組みを欠いたまま...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

集団訴訟と国賠請求の現実性

――法廷は、行政責任をどこまで引きずり出せるのか ■ 国家賠償は、個人訴訟では終わらない ここまで見てきたとおり、二社間ファクタリングをめぐる行政責任は、理論上、国家賠償の構成要件を満たし得る。 だが、実際にこの問題が法廷に持ち込まれるとす...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

立法不作為と監督不作為の併合責任

――制度を作らず、止めもせず、放置した責任 ■ 問題は「監督」だけでは終わらない 二社間ファクタリングをめぐる行政責任は、監督不作為だけでは完結しない。 より深刻なのは、この市場が長期間にわたり、明確な法的根拠を欠いたまま放置されてきたとい...
不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

金融庁の想定反論と「裁量論」の限界

――なぜ「監督の裁量」は免罪符にならないのか ■ 行政は常に「広い裁量」を主張してきた 金融行政訴訟で、当局が最初に持ち出すのは、ほぼ例外なく「監督権限には広い裁量がある」という論理である。 市場の実態、規制の優先順位、人的資源の制約。どの...