第1章 ステマ規制は「広告であることを隠した時点でアウト」

ファクタリングのトラブル

まず、ステマ規制の本質はきわめてシンプルだ。

広告なのに広告と明示していない場合 → 景表法違反(不当表示)

これが全てである。

にもかかわらず、
ファクタリング誘導メディアの9割以上は、
以下の行為を平然と行っている。


●典型的違反ポイント

◎(1)アフィリエイト報酬を受け取っていながら“中立記事”のふり

ランキング、比較記事、批評風コラム——
これらのほぼ全てが 報酬によって順位・評価が決まっている

にもかかわらず、表示はこうだ。

  • 「専門家が厳選」
  • 「当サイト独自調査」
  • 「客観的な比較」

完全にアウト。
ステマ規制の核心を真っ向から踏み抜いている。


◎(2)広告主の意向で記事内容を調整しているのに非表示

広告協賛や記事広告なのに、次のような「仕込み文」を使って隠す。

  • 「本音レビュー」
  • 「体験談」
  • 「失敗しないためのポイント」

これもアウト。
広告主の関与を隠した時点でステマ成立。


◎(3)媒体責任の逃げ道として“利用者投稿風”を装う

  • 「経営者Aさんの声」
  • 「利用者アンケート」
  • 「口コミ」

だが実際は“自作自演”。
このタイプの虚偽は
景表法 × 行政指導 × 契約上の不実告知 の複合違反に当たる。


◆第2章 ファクタリングの分野が特にヤバい理由

●理由①:金融サービスであるにもかかわらず“広告規制”がゆるい

銀行・貸金・クレジットカード・保険は広告規制が厳しい。
しかしファクタリングは 貸金でない という建前を利用して、
広告審査が甘くなる。

その結果、最も悪質な誘導記事が跋扈している。


●理由②:Google広告の審査が「カテゴリー判定」で穴だらけ

Googleは金融広告に厳しいように見えるが――
実際には“カテゴリー認識”の問題がある。

  • 「ファクタリング=貸金ではない」
  • 「債権買取なので金融商品ではない」

というロジックで、
広告審査の網目をすり抜けてしまう。

つまり Google側は
実態ではなく“建前”で分類している

ここが最大の規制抜け穴。


●理由③:ステマ規制の執行機関(消費者庁)が金融広告に弱い

実態として、
消費者庁は金融サービスの広告分析が得意ではない。

貸金業・金融庁と管轄が分断されているため、
ファクタリングの広告はどちらにも監視されにくい。

結果として、

最も危険な金融“疑似サービス”の広告だけが
規制の谷間でノーマークのまま放置されている

という異常事態が続いている。


◆第3章 ステマ規制上、もっとも危険な「四大パターン」

ファクタリング誘導記事に見られる
典型的な違法パターンを整理する。


◎(1)“比較ランキング”で順位を操作

  • 1位:紹介料が高い
  • 2位:そこそこ
  • 3位:スポンサーではない業者(適当に低評価)

露骨に広告主のための設計。
ランキング広告は明示しなければ100%アウト。


◎(2)記事風に見せた「仕込み体験談」

  • 実在しない企業名
  • “編集部調べ”の謎アンケート
  • 明らかに広告主を持ち上げる結論

これは景品表示法違反の疑いが非常に強い。


◎(3)法人格不明・運営元不明の“匿名メディア”

実は多い。

  • 運営者ページなし
  • 会社住所なし
  • 特商法表示なし

これだけで広告としての適格性を満たしていない。


◎(4)「注意喚起」を装って特定業者へ誘導

典型構造は以下:

  1. 悪質業者の手口を紹介して恐怖を煽る
  2. しかし「安心してください」と言い
  3. 最終的に 自分が広告を受けている業者だけ を推奨

ステマの典型フォーマット。


◆第4章 “法的に最も危険な点”はここ ——

●ステマ規制は「広告主」だけでなく「媒体側」も処罰対象

景品表示法5条のステマ規制では
媒体・運営者にも直接責任がある。

つまり、

  • ファクタリング誘導サイト
  • ランキング記事の運営者
  • 比較メディアの編集者
  • アフィリエイト仲介会社(ASP)

これらすべてが処分対象となり得る。

ここはメディア側が最も触れられたくない核心である。


◆第5章 アフィリエイトの“ステマ化”はこうして違法化する

●① 景品表示法(不当表示)

→ ステマは禁止行為として行政指導・措置命令の対象

●② 特定商取引法

→ 虚偽・誇大広告は広告主だけでなく“表示に関与した者”も処分

●③ 民法(不法行為)

→ 誤認誘導により損害が発生した場合、損害賠償の対象

●④ 信義則・契約上の付随義務

→ 業務委託契約(ASP含む)における「説明義務違反」

これらが複合すると、
メディア・ASP・広告主の三位一体の違法構造になり得る。


◆第6章 結論

ファクタリング誘導メディアは、
日本のステマ規制が最も機能していない「盲点」であり、
やろうと思えば複数法規で一網打尽にできる領域である。

にもかかわらず、現状はこうだ。

  • Googleは建前分類で判断し誤認を放置
  • 消費者庁は金融サービスに弱い
  • メディアは匿名化して逃げ切り
  • ASPは「成果報酬だから関係ない」と責任回避

つまり “規制の谷間を利用したアンダーグラウンド広告市場”
ほぼ野放しのまま存在している。