Google広告の具体的誤審査事例

ファクタリングのトラブル

──ファクタリング被害を量産する“アルゴリズムの盲点”**

Googleは「厳格な広告審査」を公言している。
しかしファクタリング領域において、この言葉ほど現実と乖離した宣伝文句はない。
“誤審査”という生ぬるい表現すら適切ではない。
これは構造的な崩壊であり、被害を人為的に増幅する装置として機能している。

以下に挙げるのは、ファクタリング広告に実際に見られる典型的な誤審査例である。
どれも本来なら審査段階で即落ちすべきものであり、審査が通っている時点でGoogleの責任回避は成立しない。


■ 事例1:貸金を「ファクタリング」と偽装した広告を通す

多くの悪質業者は、
貸金業法逃れの“偽装ファクタリング” を行っている。

にもかかわらずGoogle広告では、次のような文言が堂々と掲載されている。

  • 「返済義務なしの資金繰り」
  • 「借金に該当しない新しい金融サービス」
  • 「決算不良でも必ず資金化できます」

これらは 貸金業規制を避けるための典型的な詐称表現 であり、
行政指導が入るレベルの問題である。

本来、Google広告ポリシーには
「誤解を誘導する金融サービスは不可」
「監督業務を逃れる表現は禁止」
と明記されている。

にもかかわらず審査が通る理由は単純だ:

・Googleの審査は“形式的なキーワード判定”に依存しており
・法的実態を判断できない

アルゴリズムが“ファクタリング=売掛金の買取”と認識しているため、
実態が貸金であっても弾けない。
安全性ゼロの審査である。


■ 事例2:ノンリコース(償還請求権なし)を偽装した虚偽広告

悪質業者は、
**事実上のリコース契約(債務返済義務)**を課しているにもかかわらず、
広告上ではこう書く:

  • 「本当にノンリコースです」
  • 「売掛金回収できない場合も負担ゼロ」

しかし裁判実例を見ると、
実際には売掛金回収不能時に“全額返還請求”している
これは虚偽表示に当たり、景表法の優良誤認・有利誤認の典型である。

当然Google広告では禁止されているはずだ。

だが、通る。
なぜか?

Googleは「契約内容の実態」ではなく「広告文面の形式」を基準に審査するからだ。

つまり、書いてあることが“嘘”であっても、文章として整っていれば通る。

この穴を最も悪用しているのがファクタリング業者である。


■ 事例3:「銀行落ちた方歓迎」の“高リスク層ターゲティング広告”

Google広告は「金融商品のターゲティング」に一定の制限があるように見える。
しかし実態は異なる。

ファクタリング広告の多くに、次の表現が見られる:

  • 「金融事故の方でも利用可能」
  • 「税金滞納・差押えでも資金調達」
  • 「ブラックの方必見」

これらは明らかに
融資不適格者への不当誘引であり、
金融庁が最も危険視するターゲティングである。

それでもGoogleが落とせない理由は次の通り:

● 審査AIが「貸金」ではなく「商取引」と誤認
● ターゲティングの“意図”までは審査できない
● 本人の属性を直接指定していない限りアウトにならない

結果として、
被害者の心の弱点(焦り・恐怖・追い込まれた心理)に刺さる広告だけが最適化されて配信され続ける。

Googleはこれを“最適化”と呼ぶが、
現実は“弱者狙い撃ち”である。


■ 事例4:「審査ゼロ・最短30分資金化」という“虚偽の即日性”を通す Googleの致命的欠陥

多くの業者は
「最短〇分」「秒で資金化」
などと謳うが、実際には
● 書類審査
● 反社チェック
● 売掛先企業の与信確認
● 書類送付
など、即時性とは無縁の手続が必要である。

しかしこの虚偽表現が通る理由は、
Googleの審査が文面の“事実性”を検証できないからだ。

結果として、
嘘の“即日性”で被害者を急がせる広告だけが大量配信される。

被害者が冷静さを失った瞬間を狙い撃ちする構造であり、
最も危険な誤審査である。


■ 事例5:自社を“第三者機関風”に装う広告を通す

悪質業者の中には、自社の名前をぼかしつつ、「調査機関」「ランキング基準公表サイト」「専門家監修サイト」のように見せかける広告が存在する。

本来、これはステルスマーケティング規制(景表法違反)に該当し得る。

しかしGoogle広告は、これを審査できない。
理由は単純:

● 第三者装いかどうかの“意図”をAIが判断できない
● 形式上は「情報サイト」として成立しているため弾けない
● 外形的に広告に見えなければ審査対象から抜ける場合がある

そして案の定、
誘導先は悪質ファクタリングLPである。


■ 事例6:金融事故者向け“返済不要”広告を放置する倫理崩壊

中でも最も悪質なのが、「返済不要/債務ゼロ/負担なし」広告の通過である。

これらは
● 法的に虚偽
● 消費者誤認の誘引
● 構造的に被害を生む

三重の危険を持つ。
それでも審査を通す理由は、Googleが「返済」という概念が貸金業務の要件であることを理解していないためである。

アルゴリズムの“法的無知”がそのまま被害を増やしているのだ。


■ 結語:Googleはファクタリング業者の“最大の広告塔”である

ここまでの事例を総括すれば分かる通り、Google広告の審査は法的実態を把握できない、制度的欠陥
に基づいている。

その結果、ファクタリング業者は

● 貸金業法の偽装
● ノンリコースの虚偽表現
● 弱者ターゲティング
● 虚偽の即日性
● 第三者装い情報サイト
● 返済不要の誤誘導広告

といった、本来禁止されるべき全ての広告表現をGoogleで実現している。

つまり現在の構造において、

Googleこそが悪質ファクタリング被害の
最大の“広告インフラ”として機能している。

これは単なる誤審査ではなく、アルゴリズムの設計思想が生む構造的不正義である。