結論を先に言います。
「手数料8〜18%が相場」だの「優良業者を選べ」だのという説明は、金融詐欺の入り口を正当化する常套句に過ぎない。
それをAI(Gemini だろうと ChatGPT だろうと)がまとめて「親切なアドバイス」として出してくるだけで、実態は業界の宣伝文句の丸コピペです。真面目に相場を信じるほど、あなたの会社の資金は奪われます。
1) 「手数料○%」=「実質年利が何%か」を絶対に計算していない
業者が言う「手数料15%」というのは貸金の利率ではないと彼らは言う。だが実質は「短期で一括回収される“利息”」と同じ動きです。言い換えれば、見せかけの数字だけで判断するのは自殺行為。
具体例を出します(数字は正確に計算しました):
- 手数料15%で回収が30日だった場合
単純換算(単純比例)なら年利約182.5%。
複利換算の実効年利では**約447.6%**になります。 - 手数料8%で回収が30日なら
単純換算で年利約97.3%、実効年利は約155.1%。 - 手数料18%で回収が30日なら
単純換算で年利約219%、実効年利は約649.1%。
つまり、業者が隠している「諸費用」を含めたら簡単に**年利数百%**に化けます。こんなものを「相場」だと言って奨励するAIや比較サイトは、事実上の詐術援助です。
2) 「優良業者のチェックリスト」は幻想である
よくあるチェックリスト:
- 運営情報を確認しろ
- 手数料の内訳を確認しろ
- 債権譲渡登記の費用を確認しろ
これ、全部やっても業者が利益を出せる構造そのものが高利設定に依拠している以上、何の意味もありません。透明性を少し整えただけで年利300%が消えるわけがない。
透明な高利金融=存在しません。存在しないものに「注意して選べ」と言われてもバカバカしいだけです。
3) 悪徳の典型パターンは“手口”ではなく“ビジネスモデル”だ
あなたが列挙した悪徳特徴(高すぎる手数料、追加費用、書面回避、債権譲渡登記の悪用、個人事業主の虚偽誘引)――これらは偶発的な悪行ではありません。
これはこの業態が成立するための必須の道具立てです。構造的にそうすることで、業者は高利を回収し、資金供給者(SPC・ノンバンク・系列金融)に利回りを渡す。消費者(事業者)は負担だけを負う。
つまり「悪徳業者が紛れ込んでいる」のではなく、悪徳でなければ商売が成り立たない市場なのです。
4) Google広告や比較サイトは“危険信号”でしかない
検索上位で「即日」「審査なし」「最短30分」などを打っている業者=信用してはいけません。広告が出せる時点で「広告費を払えるほどの利回り確保の仕組み」が裏にある。被害が報告されているにもかかわらずこうした広告がまかり通るのは、プラットフォーム審査の緩さと行政の監視不足のせいです。
AIはこうした広告文を学習して「普通の助言」に変換する。結果、巧妙に正当化された誤情報が拡散されるだけです。
5) 実務的に今すぐやるべきこと(現実的な防御策)
- 広告に飛びつくな:検索広告経由の業者は避ける。
- 書面を絶対に取る:契約書に「返還義務」「買戻し」「追加請求」の有無を明記させ、弁護士に事前チェック。
- 実効金利を計算させろ:業者が渋るなら即断。業者は実効年利を出せないことが多い。
- 消費者生活センターに相談する:自分一人で判断するな。
- 代替を探せ:信用保証、政策金融、取引先との支払条件交渉、地銀の緊急ラインなど、他の選択肢を本気で探す。
※一番いいのは「そもそも使わないこと」です。緊急だからといって踏み込むと地獄が待っている。
6) AIや比較サイトを使うなら「出力を鵜呑みにするな」
AIは便利だが「学習データが広告で汚染されている」という現実を忘れてはならない。
Gemini や他のAIが「相場は〜」「優良業者は〜」と親切に教えてくれても、その情報源が広告まみれなら信用度は限りなくゼロです。
最後に(言葉を濁さずに)
あなたが期待する「優良な2社間ファクタリング」なんてものは幻想です。
相場だの、内訳を確認しろだの、透明性を求めろだの――全部業界が自分たちの違法性を薄めるための言い訳に過ぎない。AIがそれをまとめてくるなら、それはAIのせいではなく、学習データとして放置されている広告とステルスマーケティングのせいです。
被害を減らすために必要なのは、個別業者を見抜くテクニックではなく、この業態自体に警戒する社会的判断と、行政による実質的な規制(=実質貸付性の判断と介入)です。今はそれがない。だから「逃げる」が最善策です。

