しっかり見るとおかしいところだらけ──2社間ファクタリング宣伝文の問題点を解剖する

不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

ファクタリング、とくに2社間ファクタリングについて調べると、「即日入金」「最短30分」「審査が柔軟」といったキャッチコピーが並びます。しかも最近では、AIが自動生成した解説記事まで出てきます。

一見すると便利そうで、困っている人の味方のように見える。
しかし、文章をしっかり読むとおかしいところだらけです。

ここでは典型的な宣伝文を素材にして、どこが問題なのかを冷静に解剖していきます。


「正しい選び方」を装う構図自体が問題

宣伝文にはこう書かれています。

審査なしは危険なので、登録業者を選びましょう

この文面は、利用者を守っているように見えます。

しかし、根本的におかしい点があります。

  • 「審査ありなら安全」という印象を与えている
  • 「登録されていれば健全」だと言わんばかり
  • そして何より
    2社間ファクタリングを使う前提で話が進んでいる

本当に問うべきはここです。

そもそも、それを使う必要があるのか?

論点がすり替わっています。

問題なのは「選び方」ではありません。
問題なのは超高コストで将来資金を先食いする仕組みそのものです。


「手数料が高い傾向があります」という軽い表現

宣伝文はこう続きます。

即日対応はスピードの代償として手数料が高い傾向があります

ここにも重大な違和感があります。

  • 「傾向」などと曖昧にぼかしている
  • しかし実際は構造的に高コスト
  • 年利換算すれば消費者金融を超えるケースすらある

この取引の本質は

売掛金の先食い

実質的な超高利

です。

にもかかわらず

  • 手数料
  • サービス利用料
  • 買取代金の調整額

などと言葉を細かく分解し、利息という言葉だけを避ける

これは偶然ではありません。
構造そのものが、法律の網目をすり抜けるように設計されています。

ここで導かれる結論は明確です。

形式は合法でも、実質はヤミ金の構造と同じ

だからこそ「合法ヤミ金」という言葉が成立します。


「法人ですか?個人事業主ですか?」という誘導質問

さらに宣伝文はこう続きます。

状況に合わせた最適な業者を絞り込みます

これは完全に勧誘トークの典型です。

おかしい点は次の通りです。

  • 本来は利用を止めるべき人たちに対し
    より適した業者を紹介すると言っている
  • 「最適」という言葉で危険性を薄めている
  • 相談窓口のように装いながら実態は送客導線

本来、経営が苦しい事業者に提示すべきは

-リスケ
-分納相談
-法的整理
-公的支援制度

であるはずです。

しかし宣伝文は

もっとも高コストで、依存化しやすい手段だけを前提にしている

ここが「社会悪」といえる理由です。


AIの免責文が“利用促進”とセットで使われている

最後にこう書かれています。

AIの回答には間違いが含まれている場合があります

これも単独で見れば正しい表現です。

しかしここでは

  • 高リスク商品を紹介し
  • 即日利用を勧め
  • 業者名を並べ
  • そのうえで

ただし責任は取りません

と組み合わされている。

これは極めて危険な構図です。


結論──やはり「おかしいところだらけ」

宣伝文を表面的に読むと

  • 優良業者の比較
  • 賢い選び方
  • 注意点の案内

という形をしています。

しかし本質は

  • 利用前提への誘導
  • 危険性の軽視
  • 言い換えによる本質隠し
  • 依存を助長する導線設計

です。

つまりこういうことです。

しっかり見れば見るほど
2社間ファクタリングを“普通の金融サービス”に見せかけようとする違和感が浮き彫りになる

そして結論は一つです。

2社間ファクタリングは社会が放置してよい仕組みではない