2社間ファクタリングは本当に「ヤバい」のか――検索してAIモードに切り替え結果を読んでみた

不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

年が明けて、気になっていた言葉を検索してみた。
「2社間ファクタリング ヤバい」。

検索してAIモードに切り替え結果を読んでみたところ、画面には丁寧に整理された“注意喚起風の記事”が並んでいた。
そこにはこう書かれていた。

手数料が高い
悪質業者が存在する
二重譲渡や使い込みは犯罪になる

さらに「安全に利用するためのチェックポイント」までご丁寧に提示されていた。

一見すると、とても親切で利用者の味方に見える説明である。
しかし、落ち着いて読むとおかしいところだらけだと気付く。


AIモードの解説は「正しい業者選び」を前提にしている

AIモードの説明は、基本的にこういう論法で組み立てられている。

悪徳業者に注意しましょう
相場内の手数料なら安心です
契約内容を確認しましょう

つまり「賢く選べば安全に使える金融サービス」という前提で語られる。
だが、ここに根本的な問題がある。

2社間ファクタリングは悪質業者の有無が問題なのではない。

仕組みそのものが高リスクなのである。


「何%か」ではなく「何日で何%か」

AIモードの説明では、手数料は8〜20%が相場と書かれていた。
しかし、そこには最も重要な情報が欠けている。

その手数料が、30日で20%なのか、60日で20%なのか

という視点である。

30日で20%なら、年利換算で100%を軽く超える。

それでも表現は「相場内」「妥当」と整理されてしまう。
この瞬間に、合法の姿をした実質ヤミ金的コスト構造が成立する。


問題は「闇金のなりすまし」ではない

AIモードでは「闇金のなりすましに注意」と説明されていた。
確かにそれは部分的には正しい。

しかし、本当に怖いのはそこではない。

なりすましているのではなく、制度の枠組みの中で。

合法として高利の資金前倒しが常態化している

という事実である。

悪徳業者が混ざっているという話では足りない。
合法化されたヤミ金構造と言わざるを得ない領域が存在している。


「犯罪リスクの説明」がむしろ安心感を作ってしまう

二重譲渡や入金の使い込みは犯罪になる――
AIモードの解説には、こうした強い言葉も並んでいた。

しかし、この説明は別の錯覚を生む。

自分はそんなことはしない
だから、自分は安全に使えるはずだ

本来は仕組みそのものが、経営を弱らせるにもかかわらず、“正しく使えば有効な資金調達手段”という印象だけが残る。


本当の「ヤバさ」は依存構造にある

2社間ファクタリングの真の問題は次の通りである。

売上の前借りで未来の資金を食い潰す
高コストが習慣化して依存が始まる
資金繰りが短期の綱渡りになる
経営判断が短期志向に固定化する

これは事故のように突然起こらない。静かに、しかし確実に進行する。
だから「ヤバい」という感覚的な言葉が実態を言い当てている。


結論――AIモードは“間違いだらけで、その上最も大事なことを言っていない”

検索してAIモードに切り替え結果を読んでみた感想は、これに尽きる。

説明は整っているが、間違いもある
注意点は並んでいるが足りない
言葉遣いも丁寧である

しかも、肝心の問いが抜け落ちている。

その資金調達は、会社を強くするのか、それとも静かに弱らせていくのか?善なのか悪なのか

「ヤバい」という検索結果の裏側には制度として見過ごされている現実がある。
そして、その現実に気付いたとき、ようやく本当の意味で“検索してよかった”と言えるのだと思う。