【ファクタリングを名乗るヤミ金融の被害に関して】

ファクタリングの違法性と契約について

ファクタリングの名を騙るヤミ金が増加中

「審査不要」「即日現金化」「売掛金を買い取るだけ」と謳いながら、実態は違法な貸付を行う業者が後を絶ちません。形式的にはファクタリングを装っていても、その実態は単なる貸金。しかもその貸付条件は、年利換算で数百%という悪質さです。

ファクタリングという名目であれば貸金業法の適用外だと思い込ませ、手数料という形で高額の利息を取る——これは明確なヤミ金融の手口です。

被害者は零細企業や個人事業主

こうした業者が狙うのは、銀行融資が受けにくい中小零細事業者や個人事業主です。「資金繰りが厳しい」「税金滞納で借入ができない」などの状況につけ込まれ、藁にもすがる思いで利用してしまうのです。

そして一度手を出してしまえば、手数料として差し引かれる金額の大きさに驚きます。売掛金100万円に対して、実際に入金されるのは60万円。実に40%もの手数料を差し引かれ、さらに追加請求までされるケースもあります。

しかも、返済が遅れれば、家族や取引先に対する連絡を仄めかし、社会的に追い込むような行動を取る者もいます。これでは単なる金利では済まされず、明確な違法行為です。

法的には「貸金」なのか「売買」なのか

ファクタリングは本来、債権の売買です。譲渡禁止特約がない限り、原則として自由に譲渡が可能です。しかし、形式だけファクタリングに偽装して、実態が融資であれば、貸金業法の適用を免れません。

貸金業法の無登録営業、出資法違反(高金利)、さらには刑法上の詐欺や恐喝が適用される可能性もあります。

つまり、ファクタリングを装うことで法の抜け道を利用しようとする悪質業者は、形式に関係なく違法な貸付をしていると判断されるのです。

被害の責任は利用者にあるのか?

「そんな業者を使ったあなたが悪い」と言う声もありますが、それは大きな間違いです。資金繰りに追い詰められた経営者が冷静な判断力を失ってしまうのは当然のことであり、そこにつけ込む業者こそが真の加害者です。

しかも、契約書の内容が複雑だったり、法律知識がないことに付け込んだ手法で誘導することが常套手段となっており、自己責任論では到底済まされません。

国もようやく動き出している

金融庁や消費者庁も、こうした「偽装ファクタリング」に警鐘を鳴らし始めており、規制強化の動きが出ています。しかし現場のスピード感に法律の整備が追いつかず、実際の被害は後を絶ちません。

利用者自身が「これは明らかにおかしい」と判断できる知識が不可欠です。逆に言えば、こうした情報に早く触れることで、被害を未然に防ぐことが可能になります。

まとめ:ファクタリング業界の健全化を願って

本来、ファクタリングは資金繰りを円滑にするための有益な手段です。それを装い、経営者を食い物にするような業者が存在する限り、業界全体が不信感の中に置かれます。

利用者に対する法的保護の充実、違法業者の摘発、そしてファクタリングに関する正確な情報提供が不可欠です。被害を受けた側が泣き寝入りせず、堂々と声を上げられる社会にしていくことが求められています。

そして、何よりも悪質なファクタリング業者が「ヤミ金」として厳しく取り締まられる環境が整うことを強く望みます。