コラム:手数料3%? その“奇跡の事例”は本当に存在するのか

ファクタリングの違法性と契約について

最近よく見かける「業界最安」「手数料わずか3%〜7%」というキャッチコピー。
これを真に受けてしまうと、経営者にとっては非常に危険です。なぜなら、これらの事例は現実離れしており、ほぼ広告用に作られた“虚構シナリオ”の可能性が高いからです。


■「たった3%」で数百万円が調達できる…そんな奇跡があるわけない

まず、2社間ファクタリングの手数料相場を冷静に見てみましょう。
一般的に、2社間では 8%〜20%前後 が普通です。これは、取引先に通知しない分、業者側が大きなリスクを負うためで、低い手数料では到底ビジネスとして成り立たないからです。

ところが、某サイトでは「3%で300万円調達!」「5%で即日500万円」など、夢のような事例を並べています。
しかし、冷静に計算すれば、こんな数字で利益が出るはずがありません。
つまり、これらは「実在しないモデルケース」を“おとり広告”として見せている可能性が高い。
こうして経営者を安心させ、問い合わせや契約に誘導する──これが脱法金融ビジネスの常套手段です。


■「低手数料で安心」ではなく「高リスクで危険」

さらに問題なのは、低手数料を強調する一方で、契約書の裏側には高額な“隠しコスト”が潜んでいるケースです。

  • 謎の「事務手数料」や「調査費用」が加算
  • 「3%」と書いておきながら、実質的な控除率は15〜20%
  • 審査後に「この案件はリスクが高いので手数料は上がります」と言い換えられる

結果として、実際に入金される額は大きく目減りし、年利換算すると300%超の超高金利に達することすらあります。
これを「資金調達の新しい形」などと謳っているのですから、まさに合法ヤミ金と呼ばざるを得ません。


■「事例」ではなく「誘導装置」

こうした低手数料事例の掲載には、明確な狙いがあります。
それは「心理的なハードルを下げる」こと。
経営者は、「こんなに安いなら大丈夫そうだ」と思い込み、深く契約内容を精査しないまま、ハンコを押してしまうのです。

しかし、いざ契約してしまえば、返済が滞った瞬間に「債権譲渡通知」を取引先へ送付。
「秘密にします」という甘言は、返済能力を縛るための“餌”に過ぎません。
ここでもう一歩進むと、裁判・差押え・競売まで一気に持っていかれることも珍しくありません。
これが2社間ファクタリングの本質であり、決して「低リスクな資金調達」などではないのです。


■結論──「奇跡の3%」は幻想、実態は脱法金融

  • 手数料3%・5%・7%の事例は、現実離れした“広告用シナリオ”
  • 実際は契約後に“隠れコスト”が重なり、実質金利は数百%
  • 秘密厳守は建前で、返済が滞れば即バラし&法的追い込み

これを資金調達と呼ぶのは自由ですが、実態は“貸金業法を回避した超高金利ビジネス”です。
つまり、「脱法金融」「合法ヤミ金」という表現がぴったり当てはまります。

「事例」を信じる前に、まずその数字が現実的に成立するのかを疑うべきです。
夢のようなシナリオの裏側には、必ず高額な代償が隠れています。