SNS広告やYahoo!広告の担当者に尋ねると、決まって返ってくる答えがある。
「当社では金融庁の監督下にない“資金調達サポート”は広告出稿可能です」
だが、その“資金調達サポート”こそが問題なのだ。
ファクタリングという名を借りた合法ヤミ金──
脱法的に組まれた二者間契約によって、中小企業から実質的な金利20〜40%を搾り取る構造を、広告主は十分に理解している。
そして、Yahoo!もSNSもそれを知っていて見て見ぬふりをしている。
「表現上は売掛債権の売買だから」「貸金業法には触れない」──そう自らに言い訳をしながら、広告料を着実に徴収している。
■ SNSのアルゴリズムが“被害者”を狙い撃つ
問題は、SNS広告の“精度の高さ”にある。
資金繰りに悩む経営者が「資金調達」「支払い猶予」「銀行に断られた」などと検索した直後、タイムラインに流れてくるのは――
「即日入金可能」「審査なし」「請求書を売るだけ!」という派手なバナー広告。
アルゴリズムは、まるでサメが血の匂いを嗅ぎつけるように、弱った経営者を追い詰めていく。
それを設計しているのは人間だ。
SNS運営会社は、“被害者を探し当てる能力”を自ら誇っているに等しい。
この構図を見て「知らなかった」とは言わせない。
**彼らは脱法金融の共犯者であり、プラットフォームを貸し出すことで利益を上げる“間接加害者”**だ。
■ Yahoo!広告の“安全神話”という茶番
Yahoo! JAPANの広告審査は厳格だ、という都市伝説がある。
だが現実には、ファクタリング広告が堂々と掲載され、記事風LP(ランディングページ)へと誘導されている。
「Yahoo!掲載中」「有名検索エンジンでも紹介されています」というフレーズを使い、利用者を安心させる“信用の借用”まで始まっている。
これがどれほど危険か。
――本来なら、最も警戒されるべき“金融のグレーゾーン広告”に、
国内最大級のニュースポータルのロゴが“信頼の証”として使われているのだ。
Yahoo!はその責任を、単なる「広告主の自己申告」に委ねている。
つまり、審査の看板を掲げながら、実際には何も審査していない。
■ 「責任の所在不明社会」への警鐘
SNSもYahoo!も、広告代理店も、同じ言葉で逃げる。
「当社はプラットフォームを提供しているだけです」
しかし、プラットフォームを貸すということは、信用を貸すことだ。
それを悪用する業者を止めないということは、結果として
「脱法金融の資金回収を後押しする」ことと何ら変わりはない。
つまり彼らは、被害者の資金を奪う“環境”を提供している。
いま求められるのは、広告媒体側における倫理的責任の明確化だ。
「ルールに違反していないからセーフ」という理屈は、もう通らない。
人の苦境に乗じ、法の隙間をくぐる広告を垂れ流すのは、
法ではなく良心の欠如という罪である。
■ 結語:無知の仮面を剥ぎ取れ
Yahoo!もSNSも、「自分たちは知らなかった」「自動審査だから」と言い訳を繰り返す。
だが、それは無知ではない。
知っていて、利益を優先している“選択的無知”である。
もし本当に中小企業を支援したいと願うなら、
“資金調達”の名を借りた闇を広告審査で弾くべきだ。
この無法地帯のままでは、脱法金融の刃が、明日もまた誰かの首を切り落とす。
「見て見ぬふり」こそが、最大の犯罪だ。

