2社間ファクタリングは、表向きは「売掛金の買取」という合法ビジネスの体裁を持つ。しかし、内部では返済日管理、取り立て電話、SNS・家族情報の匂わせ、支払督促の即日申立など、貸金業を超える心理的圧迫と追い込みが日常化している。このような実態は、潜入ルポや元従業員の証言から明らかだ。
しかし、驚くべきことに、司法・警察の対応は極めて鈍い。なぜか。
◆1. 法律の網目を巧みにすり抜ける
裁判所の立場からすると、契約書上は「債権買取」であり、請求書はすべて売買として処理されている。
そのため、形式上は違法性の立証が極めて難しい。
- 「貸金ではない」という建前
- 相殺禁止など裁判対策が整備されている
- 支払督促や返済指示も契約書上の権利行使として正当化される
この巧妙な“書面上の合法性”により、裁判所は実態の圧迫や心理的暴力に踏み込めない。
◆2. 警察はほとんど介入できない
警察に相談しても、「違法性が明確でない」「刑事事件として立証できない」という理由で門前払いが日常化している。
内部の心理的圧迫やSNSによる“匂わせ脅迫”は、物理的被害ではないため、警察は動きにくい。
- 家族情報を利用した心理操作
- 外注職人への迷惑電話
- 返済日に飛ばれた顧客への即日督促
すべて犯罪のグレーゾーンにあり、実際には被害者が泣き寝入りせざるを得ない状況だ。
◆3. 社会的被害が見えにくい構造
被害者は中小の請負業者や個人事業主が多く、外注や社員への給与、生活費も背負っている。
返済日管理や督促によって日常業務が停止し、信用や取引先関係が破壊されることが常態化しているが、書面上の契約はすべて合法的に見える。
つまり、法律上の被害よりも心理的・社会的被害のほうが大きいにもかかわらず、制度はこれを認識できていない。
◆4. 裁判所や警察の姿勢の問題点
- 形式主義に偏りすぎ
- 契約書上の体裁や手続きだけで判断し、実態の心理的圧迫を軽視。
- 被害の立証負担が重すぎる
- 被害者側が家族情報やSNS監視の実態を証明することはほぼ不可能。
- 刑事介入が困難なグレーゾーンを放置
- 法律が追いつかない領域で、悪質業者が自由に運営。
◆5. 結論——制度の隙間で蔓延する“合法ヤミ金”
2社間ファクタリングの内部実態は、心理的圧迫、情報操作、即日督促という形で、被害者の生活と事業を日常的に侵食している。
それでも、裁判所・警察は「形式上合法」と判断し、ほとんど介入できない。
このギャップは、法律・司法・警察が“見えない被害”に対して無力であることを浮き彫りにしている。
社会的に放置すれば、同種の事業者による被害は拡大するばかりだ。

