——中小企業の崩壊は、国家の屋台骨の崩壊である
2社間ファクタリングの実態は、もはや業界の裏事情では済まされない。
内部では、返済日の監視、SNSを利用した心理圧迫、家族情報の“匂わせ”、請求先への介入、支払督促の即日申立——
貸金業で禁止された行為が、堂々と横行している。
そして、裁判所・警察・行政は、書面上の形式だけを根拠に、
この“合法ヤミ金”を事実上黙認している。
この構造が何をもたらすか。
単なる一業界の問題ではない。
日本経済の土台そのものを揺るがす危機である。
◆1. 最も被害を受けるのは“日本の屋台骨”である中小企業
2社間ファクタリングの顧客は、飲食業・建設業・運送業・設備業など、
地域経済を支えている中小事業者が中心だ。
彼らは、売掛金サイトの長期化や、急な資金繰りに追われて利用する。
つまり、
最も社会に必要な層が、最も危険な金融に追い込まれている。
ファクタリング会社が狙うのは、
「請求先が確実で逃げない業種」
「外注支払いが多く、飛べない業種」
「現場が止まれば終わる業種」
——つまり弱いところだ。
この構造の犠牲になるのは、
地域の工務店、運送会社、設備屋、飲食店——
私たちの生活を支えている人々である。
◆2. SNS・家族情報の“匂わせ圧迫”は社会的な暴力である
ファクタリング会社が内部で平然と行っている
- 子どものSNSを特定して
- 「息子さんサッカー頑張ってますね」
- 「娘さんのダンスすごいですね」
というメッセージは、
暴力ではないが、暴力より深い恐怖を与える。
これは、
家庭を盾にした圧迫であり、
プライバシー領域への侵入であり、
法が未整備なだけで、実質的な“心理的暴行”である。
これを規制しないことは、
社会が家族を脅しの材料にすることを黙認しているに等しい。
◆3. 国家は“形式主義”に逃げ、悪質業者だけが利益を得る
行政は「貸金業ではない」
裁判所は「契約書が合法」
警察は「脅迫とは認められない」
こうして悪質な業者だけが利益を上げ続ける。
本来、国家の役割とは、
「悪質な者が利益を得られないルールを作る」ことである。
しかし今の日本では、
悪質業者ほど得をし、
まじめに働く中小企業ほど損をする構造が放置されている。
これは単なる制度の欠陥ではなく、
国としての倫理基準が崩壊している証明である。
◆4. 「グレーゾーンだから問題ない」は、社会を崩壊させる論理
法律が追いつかない領域であれば、
行政・司法が“有識者の判断”として
先行的な倫理基準を示すべきなのに、
日本ではいつも逆だ。
- 法律がない
- 判例がない
- だから動けない
——ではなく、
法律がないからこそ、悪質行為が野放しになる。
この無作為は、
結果として「闇金の合法化」を国家自身が後押ししていることになる。
◆5. 社会が失うもの——“まじめに働くことが報われる”という信頼
ファクタリングの被害は金銭だけではない。
- 現場が止まる
- 外注に迷惑がかかる
- 家族が不安定になる
- 従業員が離れる
- 事業の信用が失われる
こうして中小企業は静かに死んでいく。
これを放置していると、
社会全体に「まじめに働く者が報われない」という不信が広がる。
国家が最も守るべき価値——
“まじめに働いて暮らす人々の生活”
が脅かされている。
◆結論
——この問題は、金融の問題ではなく、国家倫理の問題である
ファクタリング会社は悪質だ。
しかし、それ以上に深刻なのは、
それを野放しにする制度と監督機関の怠慢である。
中小企業を守らず、
弱者だけが搾取され、
悪質業者だけが肥え太る社会は、
国家としての役割を放棄している。

