行政と司法の沈黙が生む“合法ヤミ金温存システム”

不存在債権は「詐欺か?」「不当原因給付か?」

―被害者を守るどころか、加害者に「やりたい放題」を許している現実―

日本のファクタリング業界は、今や“貸金業を装った請求権譲渡ビジネス”という建前によって、闇金まがいの行為が野放しにされている。
そして最も深刻なのは、この実態を 知りながら動かない行政・司法の構造的怠慢 である。

本稿では、現場取材で把握した「警察」「裁判所」「監督官庁」の“沈黙の共犯関係”を徹底的に斬る。


■1. 警察:被害届を受理しない“制度疲労の象徴”

被害者が駆け込む最初の窓口は警察だ。しかし返ってくる言葉は決まっている。

「民事ですから」
「契約してますよね?」

このセリフの裏にあるのは、
「ファクタリング=売掛金譲渡契約」だから貸金ではないという誤った前提

しかし現場で行われているのはどうか。

  • 返済日に飛ばれたら即座に“電話爆撃”
  • 家族情報・子どものSNS情報を調べて脅迫まがいのメッセージ
  • 支払い督促で法的圧力
  • 架空請求同然の「遅延損害金」
  • 事実上の超高利貸し

これが「民事不介入」で済む話か?
警察は“契約書がある”という一点だけで脳死的に判断し、
実質年利数百%のヤミ金を見逃している

最前線の警察官たちは忙しい。
だからこそ、最も説明が面倒な案件=ファクタリング被害が無視される。
これは怠慢ではなく“制度的放置”であり、被害者が泣き寝入りする最大の理由だ。


■2. 裁判所:支払い督促を“機械的に”通すだけの装置化

さらに悪質なのは裁判所である。

ファクタリング会社は、飛ばれた瞬間に 支払い督促 を提出する。
これを裁判所はほぼ自動的に発付する。

本来、支払い督促には「明確な金銭債権」が必要だ。
しかしファクタリングの多くは 売掛が存在しない“二重取りスキーム”
実質融資の契約書 を使っている。

にもかかわらず、裁判所は中身を精査しない。

「形式が揃っていればOK」という事務処理。

これこそが問題を肥大化させる。

裁判所は
“実体審査をしない”という免罪符のもと、闇金を手伝う書類処理マシン
になっているのが現実だ。

そして支払い督促が届くと、多くの被害者は驚き、怖くなり、弁議もせずに支払ってしまう。
こうして裁判所は被害者から金を巻き上げる“後押し”をしている。


■3. 監督官庁:所管の押し付け合いで“誰も監督しない”異常市場

ファクタリングはどの役所が監督するのか?

  • 金融庁:「貸金じゃないので管轄外」
  • 経済産業省:「事業者間の自主的取引」
  • 法務省:「私法の問題」

結果どうなるか。

「管轄不在」という行政のブラックホールが誕生し、
業者は完全無法地帯で暴れる。

行政は、制度の隙を突いて暴走する業者に指一本触れてこなかった。
その結果、法のグレーを突き抜けて“闇金化”したのが現在の市場だ。


■4. 被害者が救済されない三重苦

  1. 警察に行っても受理されない
  2. 裁判所に支払い督促をかけられる
  3. 行政は誰も監督しない

この三拍子が揃ったとき、起きることはひとつ。

ヤミ金が「合法の顔」をして堂々と営業できる国が完成する。

現場で起きているのは
“法律の抜け道を突いた業者 vs 法律を信じている弱い中小企業”
の構図である。

そして日本の行政・司法は 弱い側を守る気がない


■5. なぜ行政・司法は動かないのか

理由は明確だ。

●① 業界規模が小さく、政治的優先順位が低い

中小企業向け金融というニッチ市場は、声が小さく、票にもならない。

●② 被害者が「事業者」であるため、消費者保護の枠外

個人なら社会問題になる。
しかし事業者の被害は“自己責任”で片付けられる。

●③ 契約書という“免罪符”の強さ

形式上の契約書があることで、警察も裁判所も動かなくなる。

この三つの構造により、業者が違法すれすれの行為を“公然と”行える。


■結論:

この国は「闇金よりも悪質な合法ヤミ金」を育てている

そしてその“飼い主”は
行政の無関心と、司法の形式主義 である。

被害者が声を上げても、届かない。
警察は相手にしない。
裁判所は淡々と督促を出す。
行政は管轄を押し付け合う。

こうした構造的怠慢がある限り、
ファクタリングという名の闇金スキームは永遠に存続する。