ファクタリングを含む“合法ヤミ金”問題は、単なる金融の問題ではなく、国家倫理と中小企業保護の問題である。
ここでは、現場取材・裁判例・行政の現状を踏まえた即効性のある改革案を提言する。
1. 全ファクタリング業者に登録制を義務化する
現状、ファクタリング業者は無登録で営業可能であり、行政による監督がほぼゼロだ。
改革案:
- 全ファクタリング業者に金融庁への登録を義務化
- 年1回の財務・取引実態の報告義務
- 無登録営業に対する刑事罰・行政罰の導入
これにより、無責任に市場に参入する業者を根本的に排除できる。
2. 実質金利の上限規制を導入する
ファクタリング手数料や売掛買い取りの“裏計算”により、実質年利は数百%に達するケースがある。
改革案:
- 実質金利上限を貸金業法と同等に設定
- 複雑な手数料や分割支払いも年率換算で明示義務
- 違反した場合は契約無効・損害賠償請求権の剥奪
これにより、事業者が契約時点で被害を防げる透明性を確保する。
3. 返済管理・督促行為の規制と監視
現場取材では、返済日に飛ばれた瞬間の電話攻撃やSNSでの“家族圧迫”が日常的に行われている。
改革案:
- 返済督促は行政監視下の専門機関のみ可能とする
- 個人情報・家族情報の利用を禁止
- 違反時は刑事罰・行政罰を即適用
これにより、心理的暴力を伴う取り立てを未然に防ぐことができる。
4. 裁判所による支払督促の実態審査強化
裁判所は現在、形式だけで支払督促を発付している。
改革案:
- 支払督促前に、実質金利・契約構造・二重取りの有無を審査
- 必要に応じて行政監督機関からのコメントを求める
- 不正な契約が疑われる場合は発付停止・業者への行政調査命令
これにより、裁判所が無意識に加害者を助ける構造を排除する。
5. 中小企業向け救済制度の強化と事前警告
合法ヤミ金の被害は、ほとんどが資金繰りギリギリの中小企業に集中している。
改革案:
- ファクタリング契約前の与信審査の公的支援
- 高金利契約の事前警告(「年利換算300%です」などの明示)
- 被害後の迅速救済制度(行政・弁護士・金融庁連携による調停)
これにより、被害発生前後の防御壁を構築し、倒産連鎖を食い止めることができる。
■まとめ
合法ヤミ金の横行は、中小企業の倒産を増やし、地域経済と国家全体に損失を与える重大問題だ。
その根本原因は「規制の不備」と「行政・司法の怠慢」にある。
- 登録制導入
- 実質金利規制
- 返済督促の監視
- 支払督促の実態審査
- 中小企業の救済制度
この5つを即時実施することで、国家が被害者を守り、加害者に規律を課す市場環境を作ることができる。

